|
 |
「大好き」、人によって随分と違います。好きな物は、と問われて“えーと”好きな食べ物はあれもあるしこれもあるし、好きな音楽はあれもそうだし、これもそうだし。
好きな場所は、“んーと”あそこもそうだし、こっちもそうだし、好きなことは、“えー”ぼんやりひとりでいることかな、気の合った人とおしゃべりすることかな。
私もそうですし、ご利用者一人一人の「好き」を考えてみると、たくさんの場面のなかにいる姿が見えてきます。「好き」をたくさん見つけていくと、自然と頬がほころんで、目がうれしくなって、身体がかるくなって、こころがやわらかくなって、言葉が優しくなって、人の全体がよーくみえてきて、そしてなんて楽しんでしょう。緑寿園に来て、あなたとは、長い人生の途中に知り合って、わからないどうしが不思議と触れ合って、私もあなたもいろいろな姿をみせあって好きはいろいろあるけれど、「大好き」は一つ。今年の文化祭で、「大好き」を見つけあいましょう。 |
|
 |
最近街で見かけた気になるシーンふたつ。
混雑する車道を背にして街路燈にもたれ立つ人待ち顔のおばあちゃん。青系のTシャツに斜めの立ち姿が新鮮でした。
二つ目はこれも比較的交通量の多い登り坂を這うような格好で自転車をこいでくるおじいさん。荷台にちいさなおばあちゃんが腰にしがみつき、一魂になってビューと飛ばしてきた。スッゲェー。
ま、これだけの話ですが、近頃なんか違うぞ、そんな印象を持ちました。この感じには伏線があって、実は緑寿園で創作活動を続けて居られるお年寄りの方々と重ね合って見えてしまうからなのです。年齢や障害を差し引いても見えてくる好奇心の強さや到達点の高さを競う気持ちを現わに出来る開放的な人に会えるのは過去とは異なる何かが現れつつあるのかもしれません。元気を拾わずに種から育てることが出来る力強い仲間の出現でしょうか。かく云う私はもジイさんで今だに元気拾いにうろついているところです。 |
|
 |
思い起こせば、昭和56年主人が脳血栓で倒れ退院した後も麻痺が残り、病院と市役所から緑寿園を紹介され、いろいろと調査に見えられたのがリハビリの先生とAさんでした。それから現在に至り、私も気儘にお世話になっており、月曜日を陶芸でいつも新人のような作品をつくっており、粘土が自分の思うような思わないような形につくられてくるのが楽しみで作っていました。今度一寸気分転換が起こり階下の雰囲気に魅了され、刺繍だとか籐細工のもとに入らせてもらい、何とか指導を受けながら生まれて初めて作品を作り子供孫には及ばず知人にもあげて喜ばれています。
職員の皆さんの明るくときには冗談をとばしながら親切にして下さるのが楽しく、又、お仲間と話が弾んだりすると眠りかけている脳がいくらか目が覚めるかなと思って月曜日水曜日と通わせてもらっています。 |
|